矢作川研究所日記

2019/10/01

秋の岩本川で川学習

ふるさとの川づくり事業を行っている岩本川で、今年も平井小学校の2年生と1年生が川学習を行いました(10月1日および2日)。地元の川づくり団体「岩本川創遊会」と研究所が講師としてお招きを受けました。
岩本川は、水際にはミゾソバの小さな花が咲き、子どもの背丈を超えるほどジュズダマが茂り、土手にはヒガンバナが咲く、秋の風景でした。




今回の学習は、2年生が考えた、川の「生き物の捕まえ方」「遊び方」「安全」を1年生に伝えるというテーマで、2年生は9月20日に岩本川でお試しをした上での実施です。
子どもたちは魚釣りや水切り、水族館づくり(土砂で水槽をつくり、アメリカザリガニや魚を入れる)、カエルの催眠術(カエルを仰向かせ、腹を指でなでるとなぜか硬直する)などで遊んでいました。植物の葉を利用して笹舟を作る子、ジュズダマの実をポケットに入れて持ち帰る子もいました。








教室にもどって、研究員が、捕れた生き物の解説や、岩本川創遊会の活動によって遊べる川が維持されていることなどを伝えました。子どもたちは興味深そうに聞いてくれていました。




2019/09/15

百々水辺愛護会と「管理・活動計画図」ワークショップを開催しました

 矢作川の河畔林整備を行っている百々水辺愛護会と、矢作川研究所で、これまでの愛護活動をふりかえり、今後の将来像を描くワークショップを行いました。朝6時からの草刈り、竹伐りの活動後、現地での開催でした。
 第一回のこの日は、活動の「過去」と「現在」がテーマです。まず、竹で覆われて通りにくかった川辺の散策路整備を目的に始まり、今年で16年になる活動のこれまでを航空写真を見ながらふりかえりました。
 次に、現在の成果と課題を出し合いました。成果としては、散策路を維持し、矢作川の景観を確保してきたこと、課題としては、散策路が地域の人にあまり知られていないこと、などが出されました。散策路が知られていないことについては、地域で行われているウォーキングイベントにこの散策路を取り込んでもらったらどうか、などのアイデアが出ました。
 次回は活動の目標を立てて活動地の将来図を描き、その後、それらを「管理・活動計画図」としてまとめる予定です。




2019/09/08

逢妻女川・男川でアカミミガメの防除が行われています

 
 今年も逢妻女川・男川でアカミミガメの防除を行っています!


 逢妻男川では9月6日から8日に今年2回目の防除を、初音川ビオトープ愛護会、トヨタ自動車堤工場の方々と共働で行いました。9月とは思えない暑い日でしたが、何とか台風が到達する前に終えることができました。


 6日の朝は初音川ビオトープに集合し、2班に分かれて、各班5地点に罠を仕掛けました。愛護会の方々は手慣れたもので、現場に到着するやいなや草刈り機のエンジンをかけ、堤防から岸際まできれいに草を刈って下さいました。続いて、罠にスーパーで頂いた魚のあらを餌として取り付け、1か所に2個ずつ仕掛けました。


 
 午後の回収では、体長20 cmを超える大型のミシシッピアカミミガメや首を長く伸ばした大きなスッポンなど、最高11個体が1つの罠で捕獲されました。回収の際はカメ達に噛まれないよう慎重に岸まで運び、スッポンはその場で体長を測定した後、放流し、アカミミガメ、イシガメ、クサガメは持ち帰り用のコンテナに入れました。空になった罠は餌を確認して、再び設置しました。


 2日目からはトヨタ自動車堤工場の方々も加わって頂き、午前と午後に回収と仕掛け、3日目は午前に回収を行って、3日間の作業を終えました。3日間の防除でミシシッピアカミミガメが136個体、イシガメが6個体、スッポンが34個体、クサガメが1個体、捕獲されました。



2019/08/27

矢作川のアユ・餌・物理環境を調査しています


 
 今夏は雨が多く、水位の高い日が続いていましたが、その合間をぬって、矢作川で調査を行いました。

一昨年度から継続している阿摺ダム下流のソジバ調査に加え、今年度はアユが良く釣れる場所やソジバ同様にコケの生えている場所など流程に沿って4か所8地点で、アユの密度や餌の状況、生息場の物理環境を比較する流程調査を行っています。


 8月9日~12日の調査ではソジバの礫を置いた場所や豊田大橋下流の左岸でアユの生息数が多い結果となりました。引き続き行われた8月末の調査では全体にアユの生息数が少ない結果でした。

 9月にも調査を行い、アユの密度や体長と、餌や物理環境の関係を把握したいと思います。



2019/07/28

“ふるさとの川”には生きものがいっぱい!今年もドジョウ三兄弟が!(岩本川探検隊2019)

 市民と行政の共働による「ふるさとの川づくり」がすすむ岩本川で、5年目となる川遊びイベントの岩本川探検隊(主催 岩本川創遊会、協力 矢作川研究所)が開催されました。台風による荒天、増水の懸念から一転して天候は回復し、地域の親子ら総勢34人が無事に岩本川の今の様子を体験しました。
 サッカーワールドカップで世の中が盛り上がっていた昨年は「岩本川ワールドカップ」をテーマにしましたが、今年はなんといっても「間もなく豊田でラグビーワールドカップ!」ということでラグビーの選手の数と同じ15種類の生物を探します。ワークシートも一般的な図鑑とは一味違い、ラグビーにちなんだ解説で笑いを誘います。




 「はじまりの会」は探検隊長のあいさつに始まり、ラグビーをこよなく愛するスタッフから熱の入った説明がありました。岩本川で初めて遊ぶ参加者もいましたが、ガサガサに慣れている子どもがタモ網の使い方を上手に説明してくれました。その後、注意事項の確認をし、熱中症対策タブレットと水分を口にしてから、岩本川に向かいます。



 岩本川探検隊では恒例のごみ拾いをしてから、ハカセの笛の合図で探検がスタート!ところが、岩本川創遊会のメンバーは「事前の草刈りのときには、魚が全然捕れなかったけど、大丈夫かな」と口々に言っています。まじですか。。。


 しかし、そんな心配もなんのその。みんなの網には、ヤゴ、エビ、ザリガニ、オタマジャクシなどのいろいろな生きものが入ります。始めのころは「魚がとれない」という声も聞かれましたが、だんだんと慣れてきたのか、岩本川の代表選手カワムツを中心に、ニシシマドジョウ、ホトケドジョウ、ドジョウのドジョウ3兄弟などを捕まえていました。しかも、今までに無いくらいに捕れる魚が大きい!




終わってみれば、ワークシートに記載した15種類の生きもののうち、13種類が確認されました。今までときどき見られたアユは今年はおらず、川底の石にもアユの食み跡は見つけられませんでした。矢作川のアユの遡上数が例年より少な目だったことが影響しているかもしれませんが、自然が相手なので、そういうときもあります。
 それでも、いろいろな種類が捕れること、大きな魚が捕れるようになったことは、土砂を取り除く浚渫によって単調な環境になってしまう川に対して、多様な環境を創り、維持できるよう、地域の人たちの手で育んでいる結果が出ているのだと思わずにはいられませんでした。


 保護者のアンケートでは、お子さんの様子について、「生物を発見してつかまえる様子が楽しそうで、見てて嬉しかったです」「魚やザリガニなど、生き物が沢山いて喜んでいました」との回答があり、子どものアンケートでも、回答した7人全員が「とても楽しかった」「また岩本川で遊びたい」「岩本川がすき」と回答。みなさん笑顔で会場をあとにしていました。

 「一年に一度じゃない、一生に一度だ」というフレーズを掲げた今年の岩本川探検隊。 川遊びにはまた来ることができるけれど、今年の岩本川探検隊で感じたことは、この日の岩本川でしか得られない。そういう想いを込めて、ラグビーワールドカップのチラシから参考にさせていただきました。
 昨年好評だった、捕まえた魚の観察やスケッチはスケジュールの都合で行えませんでしたが、自分で初めて捕まえた生きものや岩本川のことを、みんなの記憶にしっかりと刻まれたのではないかと思っています。