矢作川研究所日記

2018/07/27

矢作川研究所セミナーを開催しました(講師:吉冨 友恭 氏)

豊田市矢作川研究所セミナー「研究・教育活動をわかりやすく伝える試み」
東京学芸大学 環境教育研究センター 吉冨 友恭 氏(7月27日)



吉冨先生は魚類研究者である一方、得られた研究の成果を社会に広く、わかりやすく伝えることの必要性を感じられ、「研究・教育活動をわかりやすく伝える試み」について研究を続けられています。

先生はこれまでに、在籍されていた岐阜県の川島パーキングエリアに隣接した自然共生研究センターの野外展示をはじめ、トヨタ博物館、いくつかの水族館の展示、沖縄県のダムの説明パンフレットなど、様々な広報活動を手がけられてきました。

ご講演では効果的な広報をするための方法論や具体的な手法、展示や活動をより魅力的にするためのツールなどをご紹介頂きました。

より効果的な広報をするためには、伝えたい相手を知ることが最も大切で、こちらが何を伝えたいのかだけで無く、相手がどのような情報を求めているのかを事前にリサーチし、その内容を簡潔に分かりやすく、視覚的にも印象付けるツールを用いることが重要とのことでした。

矢作川研究所でも研究内容を広く、わかりやすく伝えていくことが課題となっていますので、所員にとって大変実りの多いセミナーとなりました。



2018/07/22

川遊び体験「岩本川探検隊」が行われました(ふるさとの川づくり事業)


市民と行政が共働で川づくりをする「ふるさとの川づくり事業」のモデルとして、岩本川で事業が始まったのが2015年。その年から毎年行われてきた「岩本川探検隊」は、当初は矢作川研究所が主催でしたが、昨年から地元の川づくり団体「岩本川創遊会」の主催で行われています。

今年は地域の親子24人が参加。「熱中症にはくれぐれも気を付けて」と受付で塩分補給タブレットと飲み物が配られ、休憩も早め早めにとることになりました。

まずは探検隊長からご挨拶。
今年のテーマは、熱く盛り上がったサッカーワールドカップにちなんで「岩本川ワールドカップ2018」!



岩本川周辺でよく見られる11種の代表選手たちですが、生き物によって好むすみかが違います。川づくりがすすんだことで、岩本川にはいろいろな環境ができて、いろいろな生き物がいるのだということを知ってもらおうという狙いの企画です。




捕まえ方をちゃんと覚えて、「岩本川代表イレブン」を探し出しましょう…!


岩本川は流れが多様化して、せせらぎの音が心地よく聞えてきます。おととしに続き、昨年、階段がもう一基できて、2か所から上り下りできるようになり、ますます川に入りやすくなりました。水制も入り、その下流にはたまりができています(詳細はRioNo.208)。



リピーターのお子さんはさすがの手つきでタモ網を操り、初めてのお子さんは岩本川創遊会のメンバーなどに聞きながら、魚のいそうなところを狙ってガサガサ。





いましたいました、「岩本川代表」のいきものたち。
FWアメリカザリガニ、MFドジョウ、ニシシマドジョウ、ホトケドジョウ、DFカワムツ、オイカワ…!


そして川が楽しいのは魚を捕まえることだけじゃないですよね!泳いでいる子もいました。



岩本川を存分に楽しんだあとは、集合場所の扶桑公園へ。

好きな生き物を観察ケースに入れてよーく観察し、「私のMVP」としてスケッチしました。
隊長が記念撮影もしてくれましたよ。





そしておまちかね、岩本川の生き物についてハカセからしっかり教えてもらいました。



最後は「岩本川代表イレブン」が何種類見つかったかの発表会。
最多の7種類を見つけたお子さんが、隊長から記念の缶バッジをプレゼントされました。

参加者アンケートでは「子どもの育成にとても役立つ」「普段やることができないことを体験できて良かったです」などの声をいただきました。また、岩本川創遊会会員からは「もっとたくさんの子どもたちに遊んでもらえるような川づくりをしたい」という記入がありました。

今年も地域の方々のご活躍で子どもたちの本当に生き生きとした姿を見ることができました。
ふるさとの愛される川づくり、これからも続きます。




2018/07/15

今年も青木小学校PTA主催「矢作川で遊ぼう」へ講師派遣

越戸公園前の矢作川の分流で青木小学校PTA主催の川遊びが行われました。
矢作川学校の派遣制度により山本研究員が講師として参加しました。

この川遊びは毎年恒例となっているイベントで、今年は親子約200人がガサガサや釣りを楽しみました。




昨年に引き続き、この場所を整備する水辺愛護会の方々も参加され、子どもに魚の捕り方を教えるなどして交流を深めておられました。たくさんの子どもたちが笑顔で遊んでいる姿に、愛護会の方々も日頃の整備へのやりがいを感じてくださったようでした。



最後にみんなで捕まえた生き物について山本研究員が解説をしました。
子どもたちもお父さんお母さんも興味津々で耳を傾けてくださいました。




2018/07/13

ふるさとの川づくりがすすむ岩本川で小学生が「はじめての川学習」

 地元住民との共働により「ふるさとの川づくり」を進めている岩本川で、平井小学校2年生が生活科授業の一環で川の体験学習を行いました。授業では身近な岩本川を季節ごとに年4回体験する予定になっており、今回はその第1回目の学習でした。子どもたちの学習をサポートするため、岩本川創遊会と矢作川研究所研究員が現地指導の講師を担いました。



 多くの子どもたちにとって身近なのに初めて訪れる場所でしたが、先生やお手伝いの保護者に見守られる中、ガサガサの方法を習って生きものを捕まえたり、川の中に座り込んで水の冷たさを感じたり、全身を使って岩本川を体験していました。


 岩本川創遊会のメンバーは、自分の子どもと同世代の子どもたちが相手であるため、「生きものは草の近くに隠れているよ」「みんなで魚を追い込もう」「尖った石に気を付けて」などと親心のこもった声かけをしていました。


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