矢作川研究所日記

2022/11/04

河川活動現地研修会を開催しました

2022年11月4日、水辺愛護会・河畔林愛護会の方を対象とした河川活動現地研修会を実施し、関係者を含め30名程度が参加しました。愛護会活動と関連の深い、除草や伐竹に取り組む豊田市の2つの団体(めぇープルファームと竹々木々[ちくもく]工房)を視察しました。

めぇープルファームの代表である鈴木光明さんから、ヤギを活用した「ヤギ除草」についてのお話を聞きました。持続可能な社会の実現に向けてヤギ除草の活用が注目を集めていますが、除草効果だけでなく、イベントなどでの集客効果も大きく、若い世代から活動の支持を得られるといった相乗効果も期待できることが分かりました。



竹々木々工房の共同代表である大山侑希さんは、親子参加型の竹林整備メニューを開発して多くの人を巻き込んだ竹林整備を実践するとともに、幼竹をメンマ等に活用することで竹林の再繁茂の抑制までを視野に入れた活動をしています。経験に裏打ちされた、美しい竹林を保つための取組みとそのコツについて、先進的な取組みが紹介されました。地元の有間(あんま)竹林愛護会にはメンマの加工時に協力してもらっているということで、講義後のコメントからは、竹林管理の同志として一体となって活動していることが感じられる一面もありました。



コロナ禍による中断で3年ぶりの研修会の実施となったため、愛護会の近況報告や愛知県・豊田市等からの情報提供もあり、関係者同士の交流や理解を深める機会にもなりました。たとえば、梅坪愛護会の方からは、企業の基金や社会貢献活動を活用して新しい草刈り機材を導入したり人手不足を補ったりする戦略的な取組みが紹介され、持続可能な愛護会活動に役立ちそうな情報提供などもありました。



参加された愛護会の方から多くの質問やコメントがあり、討議も大変盛り上がりました。事後アンケートでも、参考になったとか、今後の活動に活かしたいという意見が多く寄せられました。今後の愛護会の活動のヒントになったようで嬉しく思います。

(豊田市役所河川課 中園・小野田)