矢作川研究所日記

2023/04/11

河川敷のたまりに取り残されたフナ類とコイ類を見つけました

 4月11日、矢作川の河川敷にできた「たまり」で、体長35cm前後のフナ類31匹(写真左)と、体長65cm前後のコイ類4匹が泳ぎ回っているのを見つけました。
 フナ類やコイ類は春を迎えると、ヨシなどの植物が生えた岸辺の浅瀬で産卵することが知られています。そこで「たまり」に沈んでいた落葉落枝をよく観察すると、おびただしい数の卵が付着しているのを確認することができました(写真右)。この場所は冬には水が全く無い窪地だったのですが、4月7-8日の雨で増水・冠水したタイミングでフナ類やコイ類が入り込み、産卵したと考えられます。その後の水位の低下で「たまり」に取り残されてしまったようでした。
 「たまり」は普段、矢作川本流の水域から切り離された池のような環境です。水位の低下によって干上がってしまうこともあれば、増水によって年に数回ほど本流と繋がることもあります。このような環境の変化の中で、成魚や卵たちは無事に生き延びることができるのか、観察してみたいと思います。(浜崎健児)


写真左:たまりの浅瀬で休むフナ類。写真右:落葉や落枝に付着した卵(直径1.5mm前後)。



2023/04/03

枝下町矢作川水辺愛護会が豊田市表彰を受け、代表受領しました

2023年3月4日、豊田市民文化会館小ホールで開催された豊田市の市制72周年記念式典の中で、枝下町矢作川水辺愛護会が豊田市表彰を受けられました。長年にわたる水辺愛護活動のボランティア活動が認められての表彰でした。

当日は、枝下町矢作川水辺愛護会の会長の三宅典久さんが、団体表彰の部の代表として表彰状を市長から直接受け取りました。その写真をご紹介します。厳かな雰囲気の中でも、三宅さんの笑顔がとても印象的です。

その後、三宅さんから今回の表彰を愛護会の会員の皆さんと分かち合う写真が届きました。「表彰されたことを会員に知らせ、記念撮影」されたとのことでした。表彰状を囲んで、一緒になって作業に取り組まれてきた皆さんが嬉しそうな感じで、こちらも素敵な写真だと思います。

豊田市には25の水辺愛護会があり(令和5年に3愛護会が追加)、清掃や草刈りなどの河川美化活動を定期的に実施してくださっています。その活動は河川や河畔の利用者の方に対して素晴らしい空間を提供するとともに、豊かな地域づくりにも貢献するものです。とても大切で地道な活動ですが、長期間にわたって活動を継続していくことは、簡単なことではありません。枝下町矢作川水辺愛護会をはじめとする、長年活動を継続されている水辺愛護会の皆さんには頭が下がるばかりですし、水辺愛護会の活動がこれからも継続していくことを願ってやみません。

川を見たときに手入れの行き届いた場所を見つけることがあったら、そこは水辺愛護会の活動地かもしれません。思いを込めて愛護会の活動をされている方々の姿を想像して頂ければと思います。(小野田)
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注)今回は豊田市表彰を代表受領された枝下町矢作川水辺愛護会を取り上げましたが、これまでの長年にわたる愛護会活動に対して豊田市表彰を受けられた水辺愛護会が他にもあります(古鼡水辺公園愛護会、波岩水辺公園愛護会※、アド清流愛護会、梅坪水辺愛護会、石倉水辺公園愛護会※、太田川河川愛護会、御船せせらぎ広場愛護会、百々水辺愛護会、西広瀬町矢作川水辺愛護会、初音川ビオトープ愛護会、藤沢水神ロード愛護会、加茂川水辺愛護会)。※現在、平戸橋二区水辺愛護会に統合。