矢作川研究所セミナーを開催しました(講師:菅 豊氏)

2017/07/27


豊田市矢作川研究所セミナー「ガバナンス時代の河川管理―その可能性と課題―」
東京大学東洋文化研究所 菅 豊氏(7月27日)

ご講演では、現在、政府や自治体主導の一方通行の統治から、
多様なアクターが水平的に関わる協働的統治
(協治、collaborative governance)」へと時代が進んでいること、
しかしそれは必ずしもよいことばかりではなく、価値を単純化せざるを得ないこと、
また、市民を巻き込んだ「民意」を「作り上げられる」懸念があることなどを
事例を挙げて詳しく指摘されました。

その上で、「協働的統治のなすべきこと」として以下が挙げられました。
・異論や反論も出し合える”せめぎあい”の場を創ること
・協働で問題を発見すること、
・協働で問題について双方向型の学習(調査研究)をしていくこと
・協働で順応的に対応していくこと

最後に菅氏は当研究所に対し、豊田市の機関である特性を生かして
上記の「協働的統治」と、その順応的な管理を進めていく
ファシリテーター(促進者)となることを期待する、と
エールを送ってくださいました。

市民との共働事業を進める研究所として
非常に学びの多いセミナーでした。


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