矢作川研究所日記

2019/08/27

矢作川のアユ・餌・物理環境を調査しています


 
 今夏は雨が多く、水位の高い日が続いていましたが、その合間をぬって、矢作川で調査を行いました。

一昨年度から継続している阿摺ダム下流のソジバ調査に加え、今年度はアユが良く釣れる場所やソジバ同様にコケの生えている場所など流程に沿って4か所8地点で、アユの密度や餌の状況、生息場の物理環境を比較する流程調査を行っています。


 8月9日~12日の調査ではソジバの礫を置いた場所や豊田大橋下流の左岸でアユの生息数が多い結果となりました。引き続き行われた8月末の調査では全体にアユの生息数が少ない結果でした。

 9月にも調査を行い、アユの密度や体長と、餌や物理環境の関係を把握したいと思います。



2019/07/28

“ふるさとの川”には生きものがいっぱい!今年もドジョウ三兄弟が!(岩本川探検隊2019)

 市民と行政の共働による「ふるさとの川づくり」がすすむ岩本川で、5年目となる川遊びイベントの岩本川探検隊(主催 岩本川創遊会、協力 矢作川研究所)が開催されました。台風による荒天、増水の懸念から一転して天候は回復し、地域の親子ら総勢34人が無事に岩本川の今の様子を体験しました。
 サッカーワールドカップで世の中が盛り上がっていた昨年は「岩本川ワールドカップ」をテーマにしましたが、今年はなんといっても「間もなく豊田でラグビーワールドカップ!」ということでラグビーの選手の数と同じ15種類の生物を探します。ワークシートも一般的な図鑑とは一味違い、ラグビーにちなんだ解説で笑いを誘います。




 「はじまりの会」は探検隊長のあいさつに始まり、ラグビーをこよなく愛するスタッフから熱の入った説明がありました。岩本川で初めて遊ぶ参加者もいましたが、ガサガサに慣れている子どもがタモ網の使い方を上手に説明してくれました。その後、注意事項の確認をし、熱中症対策タブレットと水分を口にしてから、岩本川に向かいます。



 岩本川探検隊では恒例のごみ拾いをしてから、ハカセの笛の合図で探検がスタート!ところが、岩本川創遊会のメンバーは「事前の草刈りのときには、魚が全然捕れなかったけど、大丈夫かな」と口々に言っています。まじですか。。。


 しかし、そんな心配もなんのその。みんなの網には、ヤゴ、エビ、ザリガニ、オタマジャクシなどのいろいろな生きものが入ります。始めのころは「魚がとれない」という声も聞かれましたが、だんだんと慣れてきたのか、岩本川の代表選手カワムツを中心に、ニシシマドジョウ、ホトケドジョウ、ドジョウのドジョウ3兄弟などを捕まえていました。しかも、今までに無いくらいに捕れる魚が大きい!




終わってみれば、ワークシートに記載した15種類の生きもののうち、13種類が確認されました。今までときどき見られたアユは今年はおらず、川底の石にもアユの食み跡は見つけられませんでした。矢作川のアユの遡上数が例年より少な目だったことが影響しているかもしれませんが、自然が相手なので、そういうときもあります。
 それでも、いろいろな種類が捕れること、大きな魚が捕れるようになったことは、土砂を取り除く浚渫によって単調な環境になってしまう川に対して、多様な環境を創り、維持できるよう、地域の人たちの手で育んでいる結果が出ているのだと思わずにはいられませんでした。


 保護者のアンケートでは、お子さんの様子について、「生物を発見してつかまえる様子が楽しそうで、見てて嬉しかったです」「魚やザリガニなど、生き物が沢山いて喜んでいました」との回答があり、子どものアンケートでも、回答した7人全員が「とても楽しかった」「また岩本川で遊びたい」「岩本川がすき」と回答。みなさん笑顔で会場をあとにしていました。

 「一年に一度じゃない、一生に一度だ」というフレーズを掲げた今年の岩本川探検隊。 川遊びにはまた来ることができるけれど、今年の岩本川探検隊で感じたことは、この日の岩本川でしか得られない。そういう想いを込めて、ラグビーワールドカップのチラシから参考にさせていただきました。
 昨年好評だった、捕まえた魚の観察やスケッチはスケジュールの都合で行えませんでしたが、自分で初めて捕まえた生きものや岩本川のことを、みんなの記憶にしっかりと刻まれたのではないかと思っています。




2019/07/25

初音川ビオトープ愛護会と「管理・活動計画図」ワークショップを開催しました

 研究所は豊田市内に18ある河畔林整備の団体「水辺愛護会」の活動を支援しています。そのうち3つの愛護会で、モデル的に、活動対象地の「管理・活動計画図」を作成することになりました。「管理・活動計画図」とは、愛護会会員の方々に集まっていただいて、ワークショップ方式でこれまでの活動をふりかえり、今後の活動を展望して、それを紙面に落とし込んだものです。
 7月25日に竹中区民会館で「初音川ビオトープ愛護会」の第一回目のワークショップが行われ、11人の方に集まっていただきました。
 初音川が逢妻男川に流れ込む合流部附近の水田が、水質浄化を目的とした池を中心としたビオトープに生まれ変わったのが2003年。それからずっと、初音川ビオトープ愛護会が管理をしてきました。
 まず、活動前から現在までの航空写真を見ながら、その時々の「目標」「活動」「運営」「連携」をふりかえりました。水質浄化の目的は途中で達成され、植樹直後は小さかった木がどんどん大きくなりました。昨年度末には魚道も完成しています。様々な変化を経たことを確認したうえで、現時点での「成果」と「課題」を出し合い、最後に今後の目標などを考えました。
 活発な意見交換が行われ、次回のワークショップでは、魚道作りに伴い伐採された樹木を補植する意味も兼ねて、植樹について考えることになりました。現在ビオトープにある樹木の種類も踏まえ、何を目的に、どこに、どんな木を、いつ植えるか。具体的に地図上に構想を描く予定です。




2019/06/11

ふるさとの川づくり 小学生が今年も川学習

 地元住民と行政との共働で「ふるさとの川づくり」を進めている岩本川で、平井小学校の2年生約70人が川学習を行いました。地元の川づくり団体「岩本川創遊会」と矢作川研究所が講師となり、川でのガサガサ(生物の採集)の指導や見守り、教室でのレクチャーを行いました。このような講師派遣事業も研究員の仕事の一つであることから、研究所に職場体験に来ていた中学生3人にも同行してもらい、一緒にガサガサをしながら子どもたちを見守ってもらいました。

 今回川学習をした2年生は、1年生の時にも岩本川で川学習を行った子どもたちです。川では、生き物を捕まえた子の周りに他の子どもたちが集まって覗き込む姿があちこちで見られました。また、ガサガサだけでなく、川にあおむけに寝転んでみたり、腕を伸ばして水面に上から滑り込んでみたり、お風呂のように首まで浸かってみたりと、子どもたちは全身で身近な川を楽しんでいました。

 教室では、ヤゴやドジョウなど、岩本川でとれた生物について、研究員がレクチャーを行いました。子どもたちは、いろいろな形のヤゴに驚いていました。

 2年生は今後も川学習をする予定だそうです。回を重ねることで、岩本川に対して、ふるさとの川として愛着を持ってもらえたらと思います。






2019/06/09

初音川ビオトープ 植物観察会が行われました

毎年恒例となっている初音川ビオトープでの植物観察会。
初音川ビオトープ愛護会からお招きを受けて、今年も研究員が講師を務めました。

この観察会は、愛護会がビオトープの管理を行うに当たり、
取り除くべき植物と、残すべき植物を確認しようと実施されています。
取り除くべき植物については、今回、これまで除去の対象としてきたネズミムギ、セイタカアワダチソウ、シナダレスズメガヤ、アレチヌスビトハギに加えて、今年になって多く見られるようになったコヌカグサを加えました。

小雨降る中、20数人の参加者と共に、取り除くべき植物を確認し、
時に引き抜きながら、ビオトープを巡りました。
熱心な参加者からは「在来種のヤマハギと外来種の
アレチヌスビトハギの葉が似ていて見分けにくい」という声が上がり、
前者は小葉が丸く、後者は角張っていることを伝え、
みなさんに確認してもらいました。

観察会で得た知識を今後の活動に活かしていただき、
ビオトープがますます地域の人々に愛される場になることを願っています。