No.121 ムクゲ、ネムノキ、オシロイバナの花粉

花粉は一粒がとても小さいのですが、200倍から400倍くらいの顕微鏡でのぞくとくわしく観察することができます。観察してみると、花粉は花の種類ごとに独特の形をしていることがわかります。たとえばムクゲの花粉(写真左)は表面にトゲトゲがありますし、ネムノキの花粉(写真中央)はサッカーボールのような不思議な模様があります。オシロイバナの花粉(写真右)は他の花粉にくらべて巨大で、表面に多くの穴があいています。花粉は、咲いている花の形とは全く異なった新しい顔をみせてくれます。
花粉の形が花の種類ごとに異なることを利用して、花粉から花の種類を調べることができます。花粉症の時期にスギの花粉の飛散量がわかるのはこのためです。また、昔の土に含まれている花粉を調べることによって、その時代にどんな花が咲いていたかがわかります。この方法を使って、昔の人が食べていた野菜がわかります。イギリスやオーストラリアでは、犯罪捜査にも使われているそうです。


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