No.150 テナガエビ(第1ゾエア期幼生)

豊田大橋付近で捕獲した抱卵個体を水槽で飼育していたところ、孵化したものです。体の大きさは1.5mm程度。透明で不思議な形態をしています。成体に見られる特徴的な長いハサミは、まだありません。
「矢作川の生き物No.142」で紹介したとおり、テナガエビには一生を河川や湖沼などの淡水域で生活する「陸封型」と、ふ化後すぐに川を下って汽水域で幼生期を過ごし、稚エビになると川を遡上して淡水域で生活する「両側回遊型」がいます。ゾエア幼生の形態的な特徴から、「両側回遊型」であることが分かりました。
繁殖期は5~9月、夏季に産卵のピークを迎えます。(浜崎健児)


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