No.151 カラスウリ

研究所のそばの緑陰歩道の生け垣にはカラスウリが自生していて、夏の終わりに花が咲いているのを見るとちょっと嬉しくなります。5つに分かれた白い花弁の先が糸状になって長く伸びるさまは、ほどけかけたレース編みのようで幻想的です。甘く香る白い花を夜咲かせることで、夜に活動が盛んになるガの仲間に花粉を運んでもらっています。
雄株と雌株があり、雌株には卵形のよく目立つ朱色の実がなります。近縁種のキカラスウリの根は日本古来の天瓜粉(てんかふん)として、子どものあせもやただれの予防・治療に用いられてきました。(洲崎燈子)
*写真は久米守氏撮影


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