No.164 オナガサナエ

幼虫は比較的流れが速い場所の礫の下などで見つかります。しゃもじ型の触角と成虫の翅がつくられている翅芽(しが)が八の字に開いていることが特徴的なヤゴです。大きさは終齢になると3 cm近くになり、矢作川では6月頃から川岸の大きな石やツルヨシなどの植物上に這い上がり、羽化が行われます。
矢作川沿いではオナガサナエの羽化殻をよく見かけますが、時には下の写真のように1つの大きな岩にたくさんの羽化殻が見つかります。写真の岩は「水制工」と呼ばれる川岸の浸食を防いだり、流れに変化を持たせるための構造物ですが、絶好の羽化スポットとしても機能しているようです。(白金晶子)

※ 最下段の成虫の写真は、横地鋭典様よりご提供いただきました(河原の石の上で休むオナガサナエのオス、2019年7月 足助川にて撮影)。


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