No.167 ヤブカンゾウ

当研究所では水辺愛護会の活動支援の一環として、活動地の自然を「川辺の恵み」と位置付け、利活用することを提案しています。各愛護会の活動地にある有用植物を調べたところ、ヤブカンゾウが多く自生していることがわかりました。
草丈が1mほどになるワスレグサ科の多年草で、夏によく目立つオレンジ色の八重咲きの花をつけます。雄しべと雌しべが花弁状になっていて、結実しません。若葉だけでなくつぼみや花も、おひたしや天ぷら、炒め物や和え物などにして食べられます。
ヤブカンゾウは有史以前に稲や麦などの栽培植物とともに日本に入ってきた「史前帰化植物」とされています(環境省では江戸時代より前に移入された植物を外来種リストから外しています)。古名は「ワスレグサ」で、原産地の中国からの伝承で、この花を見る(もしくは食べる、身につける)と憂いを忘れられるとされたそうです。現在の科名もこの伝承に由来すると思われます。(洲崎燈子)

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