矢作川を知ろう 【矢作川と人】

地元の川や自然が、心のふるさとになるように

有我 都さん(キッズプランナー)


有我さんは子育て支援グループ「キッズプランナー※」の代表として、10年以上にわたって親子向けの川遊びのイベントを開いておられます。また、市民グループ「矢作川水族館」や「家下川リバーキーパーズ」の一員としても川と人を結ぶ様々な活動を展開。いつも明るくにこやかな有我さんに、その背景にある思いを伺いました。
(2017年8月24日 聴き取り・記事作成:吉橋久美子)
※豊田市の南部にある子育て支援の拠点、「柳川瀬子どもつどいの広場にこにこ」を豊田市と共に運営。
 



子どもも私も川でいっぱい遊んでました
うちの子どもたちは小さいころすごいやんちゃだったんです。それで、川、というか、地元の自然のなかでいっぱい遊んでました。用水路に行けば魚はいるし、水たまりがあればそこでも泳いじゃう(笑)。橋の上から飛び降りるっていうのもやってて。友達にも恵まれて、年上の子が年下の子を思いやって面倒見たりだとか、年下の子は上の子に憧れたりとかね、みんなで遊んでましたね。
 私もここで育ってきて、家下川によく行ってました。大水の後は用水路があふれて田んぼに鯉とかが泳いでて、それをみんなで傘で掬うとか(笑)。だから子どもたちがそういう遊びすることに抵抗がないんですよ。

魅力ある仲間たちと、「地元」にこだわって川遊び
お母さん仲間と、こんな楽しみを自分たちだけで味わうのはもったいない、と平成16年に「キッズプランナー」をたちあげ、親子向けに川遊びイベントを始めました。地元の自然や川の魅力、楽しさを伝えたくて。仲間たちは「親が本気で遊んでるところを子どもに見せよう!」っていう感じ。子どもには負けてられない(笑)、いかに自分が大きい魚やめずらしい魚をとって子どもたちに自慢するかという(笑)。そんな仲間たちの魅力もあって、自分たちの子の手が離れてからもずっと続けてます。



子どもも大人も川遊びに夢中!
まずは目の前の川で遊ぼうってことで「家下川たんけんたい」、矢作川で「矢作川たんけんたい」を開催するようになって11年です(現在は「矢作川水族館」と「家下川リバーキーパーズ」と共催)。「柳川瀬子どもつどいの広場」の運営を始めた6年前から「たんけん☆キッズ」という連続のイベントもやっています。
魚を捕ったり泳いだり、子どもはめちゃめちゃ遊びますけど、大人も夢中で遊びます。初参加のお母さん、はじめは粗品でもらったような網を持ってくるんですけど、魚をたくさんとる人を見てきっと帰りに買いに行くんでしょうね、2回目には釣具店で買った本気で魚をとれるいい網を持ってきてるとか(笑)。
「矢作川たんけんたい」では自分でとった魚を唐揚げにして食べて、子どもたちは大満足!川の魚って食べれるんだっていうのを子どもたちに伝えて行けたら。



川では素直な自分になれる
活動をやっててよかったな、って思うのは、参加者が会の次の日に川で遊んでる姿を見た時。そうやって自分たちの遊びにしてほしいなって思います。
川では大人も子どもも童心に帰って無邪気になれる。素直な自分になれて、子どもたちも魚をとりながら学校でのできごとを初めて会う私にしゃべってくれたり。
いずれは地元の川や自然が、みんなの心のふるさとになってほしいなって思って活動してます。川は人をつなぎ、地域をつなぎ、世代をつなぎ、笑顔をつなぐ素敵な場所ですね。
(文中写真はフェイスブックのキッズプランナーのページより (2017年8月5日))