概要

豊田市矢作川研究所について

 豊田市は、流域住民の生活を支える矢作川の豊かな自然を回復するために、関係の市町村・諸団体・研究者から成る「豊田市矢作川環境整備計画検討委員会」を設立しました。この委員会の意見を受け、1994(平成6)年7月に豊田市と矢作川漁業協同組合、枝下用水土地改良区の民間2団体とが協力して、豊田市矢作川研究所を設立しました。現在は豊田市営となり、矢作川の豊かできれいな水の 回復、また、人々の生活にうるおいとゆとりを与える川づくりをめざして、調査・研究活動をしています。

主要フィールド 矢作川の紹介

 矢作川は、長野県の大川入山(標高1,908m)に源を発し、長野、岐阜、愛知の3県を流れ、三河湾に注ぐ中規模の一級河川です。その幹線流路延長は118km、流域面積は1,830km2です。

 流域の地形は、源流部から豊田市付近までの山地・丘陵地と、豊田市付近以南の平野部に大別されます。地質は山地・丘陵地域に花崗岩と変成岩が広く分布し、平野部の沖積低地には砂、砂礫や粘土、シルトなどの未固結の堆積物が厚く堆積しています。

 矢作川流域を含む東海地方の気候は、夏期の高温・多雨、冬期の低温・乾燥に特徴付けられる太平洋側の気候条件下にあります。流域内には約1900mの標高差があるため、内陸で標高が高く、より寒冷な源流部から、標高が低く温暖な河口付近にかけて気候が変化し、年平均降水量も上流から下流にかけて減少しています。このような気候の変化に対応して、流域内には亜寒帯性の針葉樹林、温帯性の落葉広葉樹林、暖帯性の常緑広葉樹林など、さまざまな植生が存在しています。

 矢作川の流域人口は、約112万人にのぼります。中~下流部は一大農業・工業地帯であり、農業・工業・上水道用水と電力を供給するため、矢作川本流の河口から34.0km地点から80.0km地点までのわずか46.0kmの区間に7つのダムが建設されています。そのため河川利用率は1977 (昭和52) 年から1995 (平成7) 年にかけて平均40.8%と全国有数の値になっています。

連絡先

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愛知県豊田市西町2-19 豊田市職員会館1階
TEL:(0565)34-6860
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