スタッフ紹介 - 山本 敏哉(やまもと としや)

E-mail : toshiya5094※gmail.com
(メール送信の際、※を@に修正してください)

専門 魚類生態学

プロフィール

1970年8月、大阪府吹田市に生まれる。
1993年3月、京都大学農学部水産学科卒業。卒業論文は石川県能登島周辺海域におけるマダラの初期生活史。
1993年4月、当時琵琶湖湖畔に位置した京都大学生態学研究センターに大学院生として入所。5年間を過ごし、琵琶湖固有種のニゴロブナを材料に生態学の基本的な考え方を学ぶ。
1999年4月より豊田市矢作川研究所の研究員として赴任。
2005年3月 博士(理学)の学位取得。

研究の方向性

 魚類の生態学では行動生態学の発展によって、繁殖行動や摂餌行動をあつかう行動学は大きな進歩がみられている。特にスキューバダイビングによる行動観察が確立されて、多くの魚類生態の研究者が潜水観察を主体とした行動学に携わってきた。その一方で、ハビタットの場の特徴や食物連鎖の中で位置づけるタイプの研究は、日本の魚類研究者の間では活発に行われているとは言い難い状況にある。しかし、現代の緊急課題である生物の保全策を探っていくためには、単に魚だけを対象とするのではなく、環境との関係に重きを置いた観点でのアプローチが極めて重要である。矢作川研究所においては、生物群集や生態系などの広い視点に立ち、様々な方法論の導入も探りつつ、都市近郊の水域生態系の保全に直接貢献できるような研究を行っていきたい。

これまでに携わった主な研究
  • ・ コイ科魚類に繁殖生態と琵琶湖の水位調整(大学院博士課程)
  • ・ 春から夏にかけてヨシ群落に出現する微小甲殻類の季節変化(大学院博士課程)
  • ・ 矢作川河口周辺海域におけるアユの分布と底質との関係
  • ・ 矢作川中流域におけるアユの生態~その釣れ具合の変化をめぐって~
  • ・ 矢作川流域におけるアユの長期モニタリング
研究のキーワード

保全生態、魚類の初期生態、沿岸帯(エコトーン)、アユ、コイ科魚類

現在取り組んでいる課題

・ 矢作川流域におけるアユの保全生態学的研究
・ 生息環境の復元による稀少淡水魚類の再生

ブログ

清流と水辺生物をめぐるブログ
http://riverrestorayahagi.blog.fc2.com/

論文

山本敏哉・三戸勇吾・山田佳裕・野崎健太郎・吉鶴靖則・中田良政・新見克也(2008)矢作川河口周辺海域(三河湾西部)におけるアユ仔稚魚の分布と底質との関係.日本水産学会誌74:841-848.
三戸勇吾・山田佳裕・小川浩史・山本敏哉・多田邦尚(2007)知多湾表層水中における窒素とリンの空間的季節的変動.沿岸海洋研究  44:191-202.
三戸勇吾・山田佳裕・山本敏哉・中島沙知・白金晶子・堤裕昭・ 多田邦尚(2007)知多湾における堆積物中の有機物の起源.日本水産学会誌73:1-7.
Yamamoto T, Kohmatsu Y, Yuma M〈2006〉Effects of summer drawdown on cyprinid fish larvae in Lake Biwa, Japan. Limnology 7:75-82.
Yamamoto T, Nozaki K〈2004〉Microcrustacean abundance as potential food resources for larval and juvenile fishes in a reed zone of Lake Biwa. Suisanzoshoku 52:145-152.
辻彰洋・唐崎千春・神松幸弘・山本敏哉・村山恵子・野崎健太郎(1999)中池見湿地(福井県敦賀市)における水質環境と生物群集.陸水学雑誌 60: 201-213.
野崎健太郎・辻彰洋・神松幸弘・石川俊之・山本敏哉(1998)中池見湿地(福井県敦賀市)における付着藻類群落,特に珪藻群落の生息場所による違い.陸水学雑誌 59: 329-339.
野崎健太郎・辻彰洋・神松幸弘・山本敏哉・平澤理世・石川俊之(1998)中池見湿地の水生生物相と水環境の関係.【特集】低湿地生態系の保護:中池見湿地を中心に.日本生態学会誌 48: 187-192.

紀要・著書 (矢作川研究掲載以外)

山本敏哉・内田朝子(2007)内水面漁業を支える地域の研究所.日本水産学会誌73:98-102.
Yamamoto T, Murayama S〈2006〉 Changes in performance of ayu Plecoglossus altivelis altivelis angling in a river fragmented by dams. The International Association of Theoretical and Applied Limnology(Verh. Internat. Verein. Limnol.).29: 1932-1934.
山本敏哉(2002)水位調整がコイ科魚類に及ぼす影響.遺伝56:42-46.
山本敏哉(2002)水位変動がコイ科魚類にどんな影響を与えたのか.科学 72:86-87.
山本敏哉(2000)琵琶湖の水位調整が魚類に与える影響.京都女子大学自然科学論叢 33:7-13.
山本敏哉・遊磨正秀(1999)琵琶湖における魚類の初期生態—水位調節に翻弄された生息環境・淡水生物の保全生態学・193-203・信山社サイテック.
山本敏哉・遊磨正秀(1997)琵琶湖における近年の環境変化が在来魚種に与える影響.遺伝51: 49-54.


調査風景


河川横断面の測量中。もうちょっとで流されるところでした。