No.186 ジャコウアゲハ

 10月下旬、平井公園の土手側に生えたエノキの幹に、ジャコウアゲハの蛹を見つけました(写真上左)。大きさは2.5cmくらい。幹の上部にはさらに5個の蛹と蛹化場所を探す2匹の終齢幼虫(写真上右)も確認できました。ジャコウアゲハはチョウ目アゲハチョウ科の昆虫で、雄成虫は麝香(ジャコウ、香料・生薬の一種)の匂いがする成分を分泌することから、この和名が付けられたそうです。
 ジャコウアゲハの幼虫は有毒な成分を含むウマノスズクサ科を食草としており、これらの成分を体内に蓄積することで、鳥などの捕食者から逃れていると考えられています。本種は年に3~4世代を繰り返し、蛹で越冬することが知られています。平井公園やお釣り土場など矢作川の河川敷では、春から秋にかけて成虫(写真下)を見ることができます。(浜崎健児)


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