No.149 カワヨシノボリ

 いままで紹介していなかったのが不思議なくらいに、身近な存在のカワヨシノボリです。ハゼの仲間の淡水魚で吸盤状の腹びれを持っており、水槽の壁面にペタッとくっついている様子がなんとも愛らしいです。
 写真の魚は、繁殖期のオスで、体の色が通常よりも鮮やかで、全体的に黒くなったり、第1背びれ(前のほうにある背びれ)が長くなったりしています。カワヨシノボリのオスはイクメンで、川底の石の下に産卵場所をつくったり、産みつけられた卵を保護したりします。
 また、イシャンコなどの地方名が多く、「昔は佃煮にした」とか「ウナギ釣りのエサにした」などのお話しがよく聞かれることからも、川沿いの人たちにとって身近な生き物だったことが伺えます。


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