2014年に発足した大河原水辺愛護会が活動する矢作川の川辺では、密生していた竹が伐採されて、見通しの良い草地ができました。愛護会の活動日に現地を訪れたら、その草地のあちこちに、大きな白いキノコが顔を出していました。かさの直径が20cmほどもあって、かなり目立ちます。これは何だろうと研究所に帰って調べてみたら、草地や芝生などに群生するオオシロカラカサタケというキノコだとわかりました。本来熱帯~亜熱帯に生育する種ですが、温暖化に伴い分布が北上しているそうです。
写真のような白く丸い姿のものは発生の初期段階で、この後かさが開いて扁平状になり、ヒダがオリーブ色を帯びてきます。かわいい外見ですが、モリブドフィリシン、ステロイド類(細胞毒)など強い毒素を含み、食べると激しい中毒症状を引き起こすので、決して口にしないでください。(洲崎燈子)