No.179 ボウズハゼ

矢作川の平成記念橋下流(河口から約42 km)の瀬で10月末に見つけました。研究所ではこれまで、明治用水頭首工より上流では確認しておらず、ダムによって往来が阻害されている種と考えられます。ボウズハゼはツルッとした頭の形と藻類を主食にしていることから、この名前が付けられたそうです。右上の写真のように腹ビレと口が吸盤のようになっており、この吸着力を利用して滝登りも行い、上流へと遡上します。
ボウズハゼは両側回遊魚で夏に川で産卵し、孵化と同時に仔魚が海へと下り、春になると再び川へ遡上するそうです。アユと似通った生活史を送り、付着藻類を摂餌することから、アユとなわばり争いを行った末、友釣りにボウズハゼがかかることもあるそうです。


  • 前へ
  • 一覧
  • 次へ

矢作川の生き物エントリーリスト