矢作川研究所日記

2020/06/22

セイヨウミツバチの引っ越しを行いました

 現在、百々町内では「百々水辺愛護会」によるニホンミツバチの養蜂が行われています。これは、矢作川の河川敷で草刈り・竹伐りなどの活動をしている水辺愛護会の活性化に向けた取り組みの一つで、矢作川研究所が支援を行っています。
 養蜂を始めて4年目となる今年は、アカリンダニ(ニホンミツバチの気管内で増殖し害を及ぼす寄生性のダニ)の蔓延によってニホンミツバチの勢いが落ちてしまい、4つある巣箱のうち1つは、いつの間にかセイヨウミツバチに入れ替わっていました(ニホンミツバチとセイヨウミツバチの違いなどについては、季刊誌RIOの2018年4月号(No.207)をご参照ください)。セイヨウミツバチはニホンミツバチよりも一回り大きく、活動する範囲も広いことから、ニホンミツバチへの影響を考慮して、平戸橋近くでセイヨウミツバチの養蜂を行っている方に引き取っていただくことになりました。
 朝6時、働きバチの活動が活発になる前に作業を行いました。当初、新しい巣箱に移し替えて運び出す予定でしたが、予想よりも働きバチの数が多かったため、そのままの状態で巣箱ごと移動することになりました。ハチが出入りする巣門を閉じた後、運搬用の担架に乗せて軽トラックに積み込み、無事に運び出すことができました(写真1)。


写真1 運び出した重箱式巣箱(トラック荷台の左側に見えるのは巣枠式巣箱)


 後日、引き取られた先で巣枠式巣箱への引っ越しが行われました(写真2)。重箱を一つずつ外しながら中に作られた巣を切り出し、新しい箱の上に並べてハチを移動させたそうです。無事に定着してハチミツをたくさん集めてくれるのか、今後の成長が楽しみです。(浜崎健児)


写真2 切り出した巣から新しい巣箱に移動したミツバチたち