矢作川研究所日記

2021/10/10

梅坪水辺愛護会活動地で植物観察会

当研究所は、各水辺愛護会が今までの活動をふりかえり、今後の活動を展望する「管理・活動計画」づくりのお手伝いをしています。今年度は梅坪水辺愛護会で計画を作りますが、そのためのワークショップに先がけて、活動地の植物観察会を行いました。

梅坪水辺愛護会が活動する矢作川の籠川合流点付近は、2000年代前半までは国道から砂河川らしい矢作川の風景が見渡せる広い砂浜でしたが、その後草地になってゆき、愛護会が草刈りを継続して管理されています。


2000年10月の活動地


2021年10月の活動地

観察会には、愛護会員の皆さんにボランティアで活動に協力されているトヨタ自動車社員の方々も加わり、約20名にご参加いただきました。現地ではススキやオギ、ツルヨシなどの草が、秋の風を受けて白い穂を波のように輝かせていました。籠川沿いでは、メントールを含んでいて爽やかな香りがし、香料としても使われるハッカや、ミゾソバ、ボントクタデといった水辺の植物が花を付けていました。

矢作川の堤防沿いにはオニグルミがまとまって生えている一角がありました。川辺を特徴付ける存在で、実が食用になり、搾った油が灯用、木のつや出しなどに使われ、材が家具・建築に用いられるなどきわめて有用な樹種ですが、矢作川の川辺には多くなく、貴重な存在です。これらの植物を活用することで、愛護活動の楽しみを増やすこともご提案しました。(洲崎燈子)


ハッカ


オニグルミを見上げる



2021/10/05

中心市街地付近の矢作川ではアユ釣りの最盛期を迎えています

瀬の再生事業が実施された中心市街地付近の矢作川では、アユ釣りの最盛期を迎えています。今年は残念ながら8月以降の不順な天候のため、我々が矢作川本流で調査を実施できる日がほとんどありませんでした。アユ釣りができる日も非常に限られてしまっていましたが、ここにきてようやく水量が平水に戻ってきました。増水が来なければあと2週間程度はアユ釣りができるのではないかと思いますので、我々もタイミングをみて調査に入りたいと思っています。このエリアでは瀬の再生後2年目まではアユが元気に餌を食べる環境が継続しています。3年目も継続するかどうかを注目しています。



増水しているため浅い所で皆さん釣られています


半年前に瀬の再生が完了した上野山の瀬