矢作川研究所日記

2016/08/30

研究成果報告会のとりまとめをしています


 6月25日に「いいじゃん矢作川!もっといい川にしよまい!」研究成果報告会を開催しました。名鉄トヨタホテルを会場に210人のかたにご参加いただきました。

 特別講演としてザ!鉄腕ダッシュ!!でおなじみの木村尚さんによる「自然再生の意義」に関するお話しをしていただきました。NPOの立場から海辺の自然再生を市民とともに行なっている目木村さんだから話せる、参加者や行政に対する想いを聞かせていただけました。

 成果報告では洲崎、山本(敏)の両主任研究員が「鮎子(声:吉橋研究員)の一生」に沿って、矢作川の河川環境に対する研究所の取り組みを紹介しました。

 報告会のメインである意見交換では、内田研究員とはるかちゃん(笑劇派)が進行役として会場を盛り上げながら、参加者の意見や水辺の活動団体の声を受け取り、壇上の木村さん、洲崎、山本(敏)、坂本竜児さん(とよたエコ人プロジェクト)との意見交換をすすめました。

 当日ご協力いただいたアンケートでは、「具体的な内容がわかった」「目に見える成果を」「発表が工夫されていた」「工夫しすぎ」「もっと研究所をPRすべき」など多くのご意見を頂戴しました。
 身近には感じにくい「河川の環境の問題」ではありますが、これからももっと多くの方に知って頂けるように情報発信を引き続き強化していきますので、よろしくお願いします。



当日は研究グッズ、水族館の展示もしました。研究員からの展示物の解説時間がとれなかったことも反省しています。



2016/08/26

エビ・カニ調査を行いました

6月から毎月、明治用水頭首工の上流と下流3ヶ所ずつで、エビとカニの調査を始めました。7月からは越戸ダムより上流で1ヶ所、巴川で1ヶ所の計8ヶ所で行っています。エビやカニの中にはヒラテテナガエビやミゾレヌマエビ、モクズガニのように川と海を往き来しないと繁殖できない「通し回遊性」の種類がいます。魚類ではアユやウナギなどが有名ですが、矢作川でこれらの魚類に加え、エビやカニが頭首工やダムの魚道を上手に利用して、上り下りできているかどうかを調べています。





調査では頭首工より下流で、写真のようにたくさんのモクズガニが捕獲されました。





大きさを記録するため、その場でノギスを使って甲長(殻の幅)を測るのですが、8月の調査では持ち上げた時に毛が生えたグローブのような逞しいハサミで挟まれてしまいました。






エビ類はスジエビ、テナガエビ、ミゾレヌマエビなどが採集されました。
9月にも調査を行い、通し回遊性のエビ、カニ類の生息状況を把握する予定です。



2016/08/20

岩本川探検隊を行いました(岩本川ふるさとの川づくり)

 真夏の青空のもと、扶桑町の扶桑公園に、手に手にタモ網を持った40人の親子が集合しました。昨年二度の「岩本川探検隊」に続く「岩本川探検隊2016夏」、今回は川遊びだけでなく、7月に地元のみなさんで行った「川づくり」の効果も見たいものです!(参考:2016/07/17日記)
 受付では、子ども達の遊び心をふくらませるための楽しいしかけ、「ikimon GO!」のプリントが配られました。魚やヤゴ、カエルなど、川で見られる生き物の写真にはそれぞれ星が1~5個、付いています。今日は、見つけた生き物の星の数を、家族対抗で競うのです。


 説明を受けて、さあ川へ!7月の「川づくり」でつくった「足場」は大活躍。格段に降り易くなっています。


みんなでごみを拾ったあと、いよいよikimon GO!スタート!参加者はカワムツの稚魚やニシシマドジョウ、ハグロトンボなどを次々に発見し、あちこちで歓声があがっていました。


 そして結果は…?浚渫した区間は生き物の数はやはり少ないようでした。でも、種類数は未浚渫の上流とほぼ同じ。「川づくり」でつくった「生き物のすみか」や「魚が移動しやすい魚道」がいい影響を与えているのでしょうか?
 たくさん星をゲットした3家族に表彰状が渡された後、「楽しかった!」「この川にこんなに生き物がいたとは!」という感想とともに探検隊は終了しました。
 岩本川創遊会はこれからも川の力を生かす川づくり、生き物が豊かで川遊びができる川づくりをしていきます。そのために、長く続く活動の仕組みを構築しようとしています。



2016/08/17

アユの生息状況を潜水観察しました

高橋上流付近でアユの生息状況を確認するため潜水調査をおこないました。今年は1000万尾以上の天然アユが遡上しました。群れアユはたくさんいましたが、肝心の瀬付きアユ(なわばりアユ)は少ない状況でした。釣り人の姿もまばらでした。矢作のアユはお盆明けからと言われていますので今後に期待されます。