矢作川研究所日記

2018/02/28

矢作川 冬の付着藻類調査を実施しました(2月24日~28日)




河川生態系を支える付着藻類の生産力は上流から下流にかけて、どのように変化しているのでしょうか。

矢作第二ダム下流から葵大橋の間で10ヵ所の調査地点を設け、付着藻類の一次生産量と光合成速度を測定しました。1日に2地点を調査し、5日連続で実施しました。良好なお天気に恵まれ、地点間比較もストレスなくできそうです。次回は水生動物が活発な夏季に実施する予定です。







2018/02/03

平成29年度豊田市矢作川研究所シンポジウムを開催しました!

                意見交換会(パネリストの皆さん)

JAあいち豊田ふれあいホールで、研究所シンポジウム「川の新たな恵みを創ろう ~川辺の「守(も)り」をつなげるために~」を開催しました。約160人の方にご来場頂きました。

まず豊田の水辺愛護活動の紹介として、洲崎・吉橋両研究員から、川辺の景観と親水環境を改善してきた成果と課題について整理し、生態系に配慮した「楽しみ」の創造と活動団体同士の連携強化を提案しました。続いて原田茂男氏(有間竹林愛護会)から、活動地に生育するハチクのタケノコを活かした竹林整備活動についてお話し頂きました。田中建三氏(トヨタボランティアセンター)には、2年間で約2,900人のボランティアが参加し、社会貢献活動として実施された竹林伐採についてご報告頂きました。

続いて天竜川の竹林活用事例として、曽根原宗夫氏(天竜舟下り株式会社)から、竹の伐採やごみ拾いを精力的に進めながら、多様な人々を活動に巻き込み、伐った竹を筏、メンマ、薪、炭、竹灯籠他に利活用している「鵞流峡復活プロジェクト」をご紹介頂きました。

意見交換会では曽根原氏、原田氏、田中氏に加え、20年以上活動している石倉水辺公園愛護会の今井忠良氏にご登壇頂き、水辺愛護活動が今後も継続・発展し、いい川辺づくりにつながっていくようにするためにはどうすればいいか話し合いました。今回は初めての試みとして名畑恵氏(まちの縁側育くみ隊)に、グラフィック・ファシリテーションという、話し合いをリアルタイムで「見える化」する手法でまとめて頂きました。水辺愛護活動の中で自然を活かし、身の丈にあった「楽しみ」を見つけることの意義が共有されたと思います。

会場やロビーには曽根原氏のプロジェクトで使用されている、竹が燃やせる薪ボイラーや炭化器、かまどの他に、竹の灯籠やあんどん、竹楽器やミニ竹筏なども展示され、来場者の関心を惹きつけ、会場を和やかな雰囲気に包んでいました。


    グラフィック・ファシリテーションにより「見える化」された意見交換会での発言