No.194 キツネアザミ

 花をつけた姿がアザミ(ノアザミやノハラアザミ)によく似た植物です。しかし、分類上はアザミとは別の属に属しています。人を化かす「狐」を見破る手掛かりは、棘(とげ)の有無です。アザミには葉の縁や花を包む部分に棘があり、むやみに触ると痛いです。一方、キツネアザミにはそのような棘がなく、触っても痛くないため安心して観察できます。見慣れてくると、全体の見た目からでも区別できるようになります。矢作川の河川敷でも見られますが、街中の空き地や畔道などでもよく見かけます。
 中国語では「泥胡菜」と呼ばれています。「胡菜」はアブラナを意味し、葉の形がアブラナに似ていることに由来すると考えられます。また、「泥」は田んぼの畔などの湿った場所でよく見られたことに関係しているのかもしれません。中国では葉の特徴からアブラナと結び付けて名付けられたのに対し、日本では花の見た目からアザミと結び付けて名付けられています。キツネアザミの別名とされているキツネノマユハケやマユハケアザミという名も花から連想されています。このように同じ植物でも、着目した特徴の違いが名前に反映されている点は興味深いところです。


キツネアザミの花


キツネアザミの葉


撮影地:豊田市荒井町 荒井公園
撮影日:2026-05-30
作成者:野田顕

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