矢作川研究所日記

2025/07/21

「夏休み川遊び体験イベント」の代わりに,川の生きものについて解説しました.

藻類を顕微鏡で観察できるのは室内解説ならではのこと


2025年7月21日に「矢作川の魅力発見!~見て・さわって・学べる 川遊び体験」を開催しました.当日は天候に恵まれたものの,数日前まで降り続いた雨による矢作川本川の増水で,残念ながら矢作川研究所内での体験と解説になりました.夏休み時期の川遊びに期待してか,30名程度の定員に対し,130名を超える応募があり,企画者としても当日ぎりぎりまで川での実施ができないかと,水位が下がるのを待ち望んでいました.

参加者には3つの班に分かれていただき,付着藻類,底生動物,魚のブースを順番に回ってもらいました.それぞれの担当者が,事前に生きものを用意し,本物を見たり触ったりしてもらいながら生きものの解説などを行うことで,野外の臨場感を少しでも再現できるように工夫しました.また,映像,パネル,図鑑なども併用して,楽しみながら水の中の生きものについて理解を深められるようにしました.

付着藻類(担当:内田朝子研究員)のブースでは,顕微鏡で藻を観察したり,実際に付着藻類の採集方法を学んだりしてもらいました(矢作川研究所HP:「川のプロが教える生きもの動画」).底生動物(担当:白金晶子研究員)のブースでは,ダム下流で多く見られる底生動物について解説し,実物の水生昆虫,エビ類や貝類などをじっくり観察しながら触ってもらいました.魚(担当:小野田)のブースでは,魚の捕り方や種類の見分け方などをクイズ感覚で学んでもらいました.

室内での体験や解説でしたが,参加者が前のめり気味にのぞき込んで真剣に聞いてくれたのが嬉しかったです.アンケートでも,「思ったよりもいろいろな生きものがいることを知った」とか,「魚の名前当てクイズが面白かった」などの意見あり,川の中の生きものについて関心を深めてもらえたようでした.(小野田 幸生)


準備の様子

宮田所長からの開会挨拶

付着藻類の採集法を解説

付着藻類の採集も体験してもらいました

ダム下流で採集してきた底生動物を見てもらいながらの解説

ダム下流に多く見られる底生動物の説明

魚を多くとるために知っておくべき魚の習性を伝授

魚の名前を絵合わせで当てるクイズも実施

魚の名前を当てた人に配布した「お魚カード図鑑」



2025/07/21

支川での「お魚とり体験会」(「夏休み川遊び体験イベント」のオマケ)

お魚を捕ろうと,みんな真剣そのもの


2025年7月21日の「夏休み川遊び体験イベント」は,矢作川本川の高水位のため室内での生きもの解説となりました(「研究所日記」参照).ただ,「どうしても川遊びしたい!」という参加者のリクエストにお応えして,イベント後にオマケの「お魚とり体験会」を籠川(矢作川の支川)で行いました(※「お魚捕りに私が同行した」というもので,正式なイベントではありません).参加されたのは15名前後で,やはりお子さん連れが多かったです.

当日の室内解説で伝授したお魚の捕り方(ガサガサ)を実際に試すべく,みんな元気に川に入っていきます.最初は恐る恐るガサガサをしていた子どもたちもいましたが,魚が捕れるようになると積極的にいろいろな場所で魚捕りを始めました.ガサガサの仕方もすぐに上達し,プロ顔負けです.「ミライの川漁師誕生?」を予感させるほどでした.

魚が隠れている場所を確信し,ガサガサで追い込んだ後に何が捕れたかと網をのぞき込む姿も微笑ましいものでした.大物をとった子や,はじめてザリガニをつかんだ子たちが,誇らしげな良い笑顔を見せてくれました.

実際の川遊びを通じて学びとることは,やはり多いのだな~としみじみ思った「お魚とり体験会」でした.(小野田 幸生)


子どもも入ることができる浅さ

準備してきたアユ足袋を試せて喜ぶ参加者もいました

「獲物」を逃さぬよう陸で確認

捕り方もかなり上達したようです

力強くガサガサして魚を追い込む様子

自信ありげに網をのぞく

「何が捕れた?」と興味津々

大物のギギがとれたのを笑顔で見せてくれました

はじめてザリガニをつかんだ時の笑顔


※写真は参加者・保護者の方の許可を得た上で掲載しています.



2025/07/08

夏休み川遊び体験イベントの下見に行ってきました!

川遊び体験イベントと同じ時間帯に川の生き物を確認


2025年7月8日に,矢作川中流域の側流(越戸公園横)で川遊び体験イベント(7/21月祝)の下見を行いました.

イベント当日と同じ時間帯に下見に行き,木陰のでき方を確認したり,生きもの採集をしたりしました.

最近の暑さで,陸上での解説ができるか心配していましたが,ちょうどいい場所に木陰があって安心できました.水温は24℃弱で,気持ちよい涼しさでした.参加者の動線などを現地でイメージし,必要物品を考えられたのも良かった点です.

川遊びの際に見てもらえそうなもの・楽しんでもらえそうなものを探すべく,実際に川の生きものを確認しました.内田さんは瀬にかがみ込んで,石についた藻類を念入りにチェックするとともに,水中の様子を撮影するという念の入れようでした.白金さんは,様々な場所にタモ網を入れ,どこで水生昆虫を見てもらうのが良さそうかを検討していました.私は,どんな魚が捕れるかな~と試し捕りをしていましたが・・・期待したほどは捕れませんでした(優雅に泳ぐアユやオイカワも捕りたかった・・・).

今日の下見も参考に,川遊び体験イベントの内容を考えて,参加者の皆さんに楽しんでもらえるように工夫したいと考えています.乞うご期待!(小野田幸生)


水温は24℃弱で快適


水中の様子を撮影する内田さん


様々な場所で水生昆虫などを探る白金さん


採集した生きものの一部



2025/07/07

淡水魚のカード図鑑(第1弾),準備中!

作図などが完成したカード図鑑


2025年7月7日,研究所では「淡水魚のカード図鑑」の準備が進められています.夏休みのイベント(例:7/21月祝の川遊び体験)などで配布するための準備です.

このカード図鑑ですが,表面には淡水魚のイラストがあり,裏面には解説(大きさ,形態,生態など)が載っています.種類を見分けるポイントをわかりやすく示せるよう,写真ではなくイラストを載せています.

このイラストを作成してくれたのは,当研究所事務員の濱野さんと川村さんです.最近の調査で採集した淡水魚の写真をもとにデジタルイラストを作成してもらいました.私からの細かな(そして度重なる)要望にも丁寧に応えてもらい,とても素敵なカード図鑑がついに完成しました!その数,なんと49種類.圧巻です.

作画担当者の「推し」カードを聞いたところ,濱野さんは「ヌマムツの幼魚」と「カワバタモロコのメス」で,川村さんは「タカハヤ」と「ホトケドジョウ」とのことでした.作画の工夫や苦労を含めての「推し」カードなのだと思います. 

このラミネート加工されたカード図鑑にはパンチであけた穴があり,カードリングで単語帳のようにまとめられるようにしています.捕った魚のカードを集めれば,自分がとった魚のカード図鑑として仕上げられます.コレクター根性を満たすもよし,自分が捕った魚種を見返すもよし…いろいろな活用ができると思っています.このカード図鑑が,淡水魚ファンを増やすことに役立つとよいな~と考えています.

手に取る機会があれば,ぜひ感想もお聞かせください.(小野田幸生)


第1弾,全49種類


裏面には解説付き


作画担当者の推しカード


配布用に作成作業が進められています



2025/07/05

逢妻男川を探検!に参加しました

夏休み前に開催された「逢妻男川(あいづまおがわ)の探検!」では、ウキゴリとヌマエビ類がたくさんとれました。ウキゴリは底生魚で、石の間や草でおおわれた岸辺のガサガサでとれました。素早く泳ぐタイプのオイカワなどは、参加者の足下をすり抜けていくばかりで、なかなかたも網に入ってくれませんでした。川底の石に多くの食み跡をつける泳ぎの王者、アユはデモンストレーションで打っていただいた投網でとれました。

草におおわれた岸辺にたも網を差し込む子どもとその周辺を「出てこい!出てこい!」と足でガサガサするお父さん、瀬の下流側でたも網を入れる子ども達と上流側の石をゴロゴロさせるお母さんといった親子リレーの姿があちこちでみられました。

とれた水生生物を持ち寄ったミニ水族館では、とれた数は少なかったもののカマツカやボラといった魚、モクズガニ、ヤンマ類のヤゴなども観察することができました。

今回、講師として参加の機会をいただきましたが、逢妻男川では大きな堰がないので、川だけで一生を過ごす水生生物だけでなく、川と海を行き来するタイプの生物にも簡単に出会える良さを感じることができました。(内田)


参加者の様子


ミニ水族館で観察する参加者