春の川辺の花観察会を行いました

2025/04/13

4月13日に、矢作川中流の右岸、猿投台地区にある「お釣土場水辺公園」で、「春の川辺の花観察会」を行いました。同地区の7つの水辺愛護会の方々を対象とした会で、雨にもかかわらず、15人の方々がご参加くださいました。

お釣土場水辺公園は、矢作川中流の代表的な河畔林として位置づけられ、研究成果に基づいた管理が行われています。この公園は、かつてはマダケの密生林でした。そして、より良い河畔林の管理に向けて、竹をどの程度伐採すれば良いのか、研究所が調査したところでもあります。竹を伐採するほど林床が明るくなり、下草が生えることで植物の種数が増加しましたが、林床が明るくなりすぎると、明るいところを好む外来の草なども生えてきました。つまり、ほどよい明るさの林床にする必要があるということが分かったのです。

参加者のみなさんは、資料を片手に、研究員とやりとりをしながら、春の川辺の花を楽しみました。トウカイタンポポ、ナズナ、タネツケバナ、ヤブツバキなどの花が見られ、カメラを近づけて撮影される方、植物が食用になるかどうかに興味を持つ方など、それぞれに楽しんでいました。

水辺愛護会の方々は日頃から草刈りなどの活動に取り組んでいますが、植物をじっくり見る機会があまりないそうです。「自分たちの活動地でも植物観察会をしてほしい」という声があり、今回の観察会によって植物への関心が高まり、より植物の多様性を意識した管理につながるのではと、嬉しく思いました。(吉橋久美子)


クサノオウなどが見られた場所

ホトケノザは、葉を仏の座に見立てたもの、と説明

花を指して会話したり、撮影したりする参加者

散策路にはたくさんのヤブツバキの落花があった


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