2024/11/26
豊田市の扶桑町・百々町を流れる岩本川で、平井小学校の4年生66人が川学習を行いました。
岩本川では「ふるさとの川づくり事業」※1をきっかけに、岩本川の草刈りや自然再生などの日常管理をする住民団体「岩本川創遊会」が発足しました。平井小学校の川学習は2017年に始まり、岩本川創遊会と研究所がサポートを続けています。
今回は総合学習の一環で、岩本川の流れを変える体験をしました。4つの班に分かれて、堆積し過ぎた土砂を削ったり、土砂が浸食され過ぎて護岸に影響しないように石を置いたりしました。児童の皆さんは、さまざまな案を出しあいながら、協力して一生懸命に取り組んでいました。
岩本川では、生き物がすみやすく、人が親しみやすい川となるように、「日曜大工感覚」で、川に手を入れる「水辺の小さな自然再生」※2が行われています。
水辺の小さな自然再生では、「見試し(みためし)」という言葉がよく使われます。まずやってみて、うまく行かなければやり直し、試行錯誤をしながら技術を磨いていくというものです。自然環境を相手に何かをしようとするとき、計画通りにいくとは限らないからです。
今回の授業は、その「見試し」のような時間だったといえます。児童の皆さんは、自分たちが石を置いたり、土砂を削ったりしたことで川の流れが変化したことを体感してくれたのではないでしょうか。今後も、自分たちが手を入れたところがどう変化していくのか、関心を持って岩本川に関わり続けてほしいと思います。(吉橋久美子)
※1.ふるさとの川づくり事業:地域の皆さんと豊田市役所が一緒になり、地元の川の未来像を描き、安全安心で、自然豊かで、地域の皆さんに愛され育まれる川を目指す取り組み。
※2. ウェブサイト:水辺の小さな自然再生 Collaborative Nature Restoration
「小さな自然再生」研究会(サイト運営)、日本河川・流域再生ネットワーク(JRRN)(サイト管理)